アメリカの統計では、ダイエットに挑戦した人の95〜98%は失敗に終わります。日本でも同じようなものでしょう。
それどころか、ほとんどの人は一時的に体重が減ってもダイエットをやめたらそれと同じがそれ以上にリバウンドするのです。
なぜこんなことになるのでしょう?
今回はスタンフォード大学医学部のコースから、ダイエットに関するリバウンド原因をお伝えします。リバウンドには5つの原因があるのです。
目次
リバウンドの原因1 代謝が落ちる
私たちの体は何もしていない時でも内臓が動いたり熱を発したりしています。体内でさまざまな酵素が働いて代謝活動を行っています。
これは「基礎代謝」と呼ばれ、生命を維持するための最低限使われるエネルギーです。
そしてこの「基礎代謝」は一定ではありません。食事を増やせば代謝は増え、食事を減らせば代謝も減ります。
人の体は「入るエネルギーより出るエネルギーを増やせば痩せる」というような、機械みたいに単純な構造ではないんです。
食事制限で入るエネルギー(食事量)が減れば、出るエネルギー(基礎代謝)は自動で減ります。
この代謝の自動調節は「恒常性(ホメオスタシス)」という生物の機能の一つですね。
暑くなると汗が出て体を冷やし、寒くなると震えて体を温めるのも「恒常性」の一つです。
ダイエットで食事制限を続けると代謝が落ちる(使われるエネルギーが減る)ので、自動的に痩せにくい体になるのです。
リバウンドの原因2 代謝が落ちてから食べると太る
食事制限を続けると基礎代謝(使われるエネルギー)が落ちた状態で落ち着きます。一旦代謝が落ちた状態に体が慣れると、元に戻るまで1年ほどかかることもあるのです。
1年経たずに低い代謝の体のまま食事を元に戻したら、代謝はそう簡単には上がらず体はエネルギー過剰となって太ります。
リバウンドの原因3 また食べたくなる
好きな食べ物を我慢すると、かえってそれが欲しくなるものです。そして、我慢してから食べたものは、我慢する前よりもっと好きになってしまいます。これが脳の性質なんです。
ダイエット中にケーキ、ラーメン、フライドポテトなどを我慢して、ダイエットが終わったらまた食べ始めたらこれらがもっと好きになり太りやすくなるのです。
リバウンドの原因4 体内時計が狂う
ダイエット中に不規則な食事をしていると体内時計が狂います。
すると脳の食欲を感じる部位も狂ってきて、お腹がいっぱいなのか空いているのかの感覚が鈍るのです。それが食べ過ぎにつながってしまいます。
【○ヶ月で-○キロ! その後は?】
人がダイエットに失敗する理由は一つや二つには分類できず、複雑です。
仕事の忙しさ、ストレス、睡眠時間、通勤手段、通勤時間、食べ物の好み、育った環境での食事の好み、周りの人の影響、家の近くにコンビニやスーパーがあるかどうかなど、細かい要素もたくさんあります。
しかしダイエットに失敗する『主な』理由はシンプルです。「ダイエットを続けられないこと」がその理由ですね。
いろんな流行りのダイエット法が次から次へと出てきますが、一時的に痩せられる人はたくさんいても体型をキープできる人はずっと少なくなるんです。
「○ヶ月で-○キロ!」というダイエットは多いですが、その後はどうなったのでしょうか?その体重は1年後も続いていたでしょうか?
そして、ダイエットはうまくやらないとメンタルを含めた体の不調につながりますが、何の不調も感じずに減量できていたでしょうか?
一時的にしか効果のない続けられないダイエットや、体に不調が出るダイエットではダメなんです。
次回はダイエットについて、さらに詳しく見ていきますね。