果糖・スポーツドリンクで細菌が腸から漏れる/アンチエイジング実践講座

スポーツドリンクや炭酸飲料などの表示に「果糖ぶどう糖液糖」などと書いてあることがよくあります。

この「果糖」は果物にも入っている糖分で、果物から摂る分には特に問題はありません。しかしスポーツドリンクなどの「加工食品」から摂ることはお勧めはしないのです。

以前、砂糖の摂りすぎについてお伝えしましたが、果糖を摂っても砂糖のように血糖値は上がりません。

そのため果糖は砂糖より健康に良い糖分かのように思われることがあります。

しかし実際は、「果糖」は砂糖よりさらに危険なのです。

「果糖」で太る

2004年にルイジアナ州立大学のジョージ・ブレイ教授が、「果糖ブドウ糖液糖の使用量が増えると肥満が増加する」ことを示しました。

さらに、2010年にもプリンストン大学のヒラリー・パーカー教授が、果糖と体重増加の関係を示しています。

果糖をたくさんとると1週間で「肝臓」が太り出し、肝臓にどんどん脂肪がつくことで「脂肪肝」を引き起こします。

それが最終的には糖尿病につながる可能性があるのです。

「果糖」で栄養不足

そして、果糖は肝臓が脂肪の消化吸収を助ける物質を出すのを邪魔します。つまり、「果糖」をとりすぎると栄養を吸収しにくくなるのです。

「果糖を摂る→栄養不足による体調不良」になりかねません。

また果糖を取りすぎると腸内で発酵して不快感や腹痛を引き起こします。腸内の過剰な果糖は水分の過剰摂取も引き起こし、下痢を招くこともあるのです。

さらに発生したメタンガスは腸の活動を乱して消化を邪魔して便の動きを邪魔して腹痛と便秘を引き起こします。

「果糖を摂る→便秘、下痢、腹痛」になりかねません。

「果糖」で細菌が腸から漏れる

さらに2013年の「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」に掲載された研究によると、果糖をたくさん摂ると腸内細菌が腸から出て血流に入り、肝臓にダメージを与えることがわかりました。

出典:The American Journal of Clinical Nutrition

この研究を行ったウェイクフォレスト大学のカイリー・カバナー博士によると、「多量の果糖で腸が守られなくなり、細菌が腸から漏れ出しているようである」と話しています。

これが、加工された果糖を多く摂っているのにやせ型であり、痩せているのに代謝性機能障害や肝臓病を発症する人がいる理由であると考えられているのです。

スポーツドリンクやエナジードリンクは健康的な飲み物ではありません。果糖は他の食品にも多く含まれます。

人生100年時代を健康で過ごすためにも、食品表示を見ながら果糖の摂りすぎに注意するといいですね。

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