売れる「着圧レギンス」のマーケティング/逆転して軸をズラす

着圧レギンスといえば、脚のむくみ解消やダイエット目的で利用する女性が多くいます。

ただ、あまりにもたくさん種類がありすぎユーザーから見たらどれを選んで良いかわからなくなってしまいます。逆に販売者側から見たら、似たものだらけで競合との差別化が難しくなっていることでしょう。

この中でどうやって「売れる着圧レギンス」を考えることができるのか見ていきます。

 

まず「誰に、どんな価値を提供するか」を決めるために、世の中にどんな着圧レギンスがあるか調べてみます。

世の中を調べてみる

すると、下のようなキーワードがありました。

 

■使用方法

寝ながら/パジャマ/ルームウェア/昼夜兼用/おそとで

 

■部位・効果

お腹/美脚/骨盤ケア/太もも/ふくらはぎ/美尻/くびれ/ヒップアップ/細見せ/温め/むくみ改善/血行促進

 

■特徴

3D圧力設計/10段階着圧

 

■コンセプト

はいて歩いてカロリー消費/毎日の歩行をエクササイズに/脂肪燃焼サポート/足首からお腹までサポートするオールインワン/はくだけで美脚・細見せ

 

これらを見て「誰に、どんな価値を提供しているのか」を考えたり調べたりすることができますね。それらを踏まえた上で「では、自社はどうするか?」が課題です。

新しくなくても「売れる」方法

これらの見つかったキーワードからいくつかを組み合わせれば、それだけで自社商品は完成します。

あとは販売ページのコピーやデザインの上手さ、Amazonや楽天のレビュー施策や1位獲得施策、雑誌掲載やSNS投稿、整骨師監修のコンテンツなどを加えると、さらに売上を伸ばすことができるでしょう。

LPを作って、記事広告をFacebook、Instagram、LINEなどに出稿し、広告のPDCAを回していけば億を超える売上を作れる商品も出るでしょう。

一般的に考えるならこれでも十分「売れる」商品企画は終了です。これで十分ビジネスは成り立ちます。

しかし、これでは「新しい価値」を生み出すことはできません。

このまま終わっても良いですが、せっかく新商品を作るなら今までにない「新しい価値」を提案できるのが良いですね。

ではどうするか?

特化して顧客を減らす

一つは着圧サポートを特定に部位に特化する方法です。

たとえばサポート部位を骨盤に特化させることで、むくみ解消やダイエット目的の人を顧客の対象から外します。

その代わり、腰痛の人をメインターゲットとするのです。

腰痛の原因の一つは姿勢ですが、足首や太ももよりサポートすべきは骨盤です。

骨盤サポートレギンスによって腰痛が楽になった、という声があるため、ここを深掘りすることでさらに売れるヒントを得られる可能性がありますね。

差別化の「軸」を変える「逆転発想」

また、レギンスを夜パジャマの下にはく用ではなく、パジャマそのものにしたパジャマレギンスも人気です。

パジャマレギンスは種類が少ないものの売れているため、ここに乗っかるのも一つの手です。

寝る時用のレギンスなら見た目が細くなったりお尻が上がって見えたりなど、家族以外の他人の目を気にする必要はありません。

だからこそ見た目に妥協しがちですが、逆に部屋着だからこそ見た目のデザインで思いっきり突き抜けるのも良いでしょう。

発想を逆転するのです。

実際、パジャマは家族以外の他人の目は気にしないものの、見た目を気にしないわけではないはずです。

だからこそ「一般的なパジャマと同じく上下セットで、下だけ着圧」というのも良いでしょう。

コンセプトは「かわいさに妥協しない着圧パジャマ」です。

最強の競争戦略

他のレギンスと勝負するのではなく、他のパジャマと勝負するのです。競合をレギンスからパジャマへとシフトするのです。

「かわいい着圧レギンス」として見せるのではなく、「着圧できるパジャマ」として、見せ方を変えるのです。

レギンスだからといって、レギンス同士で勝負する必要はありません。

競合を変えることで競争を避けるのです。「競争するな!」というのが最強の競争戦略ですね。

「感性価値」へシフトする

着圧レギンスは同じようなデザインばかりで、同じような機能勝負をしています。どれがどう違うのか、パッと見てもわかりません。

だからこそ、そこに「機能軸」ではなく「感性軸」という別の要素で差別化を図るのです。訴求ポイントを「機能」から「デザイン」へとシフトするのです。

仮に昼間用で外から見えない状態ではくにしても、自分自身の気分が上がるデザインならそれが価値になるでしょう。

価値とは、機能だけの話ではありません。感性、つまり心に訴える価値は最近特に増えています。

感性価値は数値化できないためわかりにくさはあるものの、メーカーが意図的に作って顧客に伝えればわかってくれる人はいるのです。

大量の似た者同士で機能勝負ばかりしているからこそ、感性訴求は大きな力になりますね。

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