売れる「ケーキ」のマーケティング①/強みを振り切る

ケーキに限らず、おいしければそれだけでお客さんが増えるとは限りません。

食べ物は商品の良さで売れることは多いですが、それでもさらに拡大するにはマーケティングを使う余地は多いのです。

「おいしさ(商品力)」×「マーケティング」を組み合わせると、お客さんを今の2倍、3倍に増やして繁盛店を作ることだってできるのです。

競争しない

まず、お店がどこにあるのかによってやり方は変わります。

ケーキ屋さんが少ない地域にあるのなら、特別工夫しなくとも一定のお客さんは来るでしょう。

ビジネスで成功する秘訣は「競争しないこと」ですね。

同じケーキを作っていても、ケーキ屋さんだらけの地域に出店するより、ケーキ屋さんが少ない地域に出店した方が簡単にお客さんは来るのです。(山の中など人が少ない地域は除く)

「出店場所を選ぶ」ところからマーケティングは始まっています。

でも、お客さんが来られる圏内に数件の店があって、おいしさは大差ないとしたら、どうしたらお客さんを増やすことができるでしょう?

ポイントは下の2つです。

①集客用の商品を作る

②リピートの仕組みを作る

ふつうでない「集客用ケーキ」

まず、「①集客用商品を作る」ことを考えてみます。

このケーキはこのお店でしか食べられない、という独自のケーキがあればそれだけでお客さんが来る可能性が増すでしょう。

特に、それが「自分の得意」を生かしたもので、その得意を喜んでくれる「お客さん」が多くて、他のケーキ屋さんが「真似しにくい」ものであれば尚良いですね。

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これを、マーケケティングでは3Cと呼びますね。

Company:自社・自分の強み

Customer:お客さんが喜ぶこと

Competitor:競合にはできない、あるいはやっていないこと

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これらを考えることで、お客さんが他の店ではなくその店へ行く「理由」を作りたいのです。お客さんに「選ばれる理由」をうまく作れるとビジネス・お店はどんどん伸びます。

例えば、下ような強み・得意があると考えてみます。

強みを振り切る

【強み・得意】

●チョコレートを使ったケーキ

●プリン

まず、チョコレートを使ったケーキから考えてみます。

チョコレートを使ったケーキであれば、対象とするお客さんをあまり絞り込まなくとも喜んでくれる人は多いでしょう。チョコレート好きな人は年齢や性別によらずたくさんいます。

しかし、チョコレートケーキは大抵のケーキ屋さんにあるので、他よりちょっと良いくらいでは「選ばれる理由」にはなりません。

それならば、「強みを思いっきり振り切る」と良いのです。

他店がやらないことをする

例えば、原価を思いっきりかけて最高のカカオだけを使い、チョコレートショートケーキを1個1000円くらいで作っても面白いかもしれません。

ちょっとした贅沢をしたいときや、記念日用、プレゼント用にも「選ばれる理由」になりますね。

他店がここまでのチョコレートケーキを作らず、他店を圧倒するクオリティならさらに「選ばれる理由」は強まります。

ホールケーキだと多いけれども、特別な日だから特別なケーキが欲しい場合、1個1000円の高級ショートケーキは選択肢に入る可能性があるでしょう。

「希少性」「特別感」で惹きつける

特に、家族の人数が減っている昨今は「おひとり様用」「少ない人数用」でも贅沢な高級品は需要があります。量が多くて安ければ良いわけではないのです。

売るためだけに価格を下げると、利益を落として経営が続けられなくなりますね。下手に価格勝負してはならないのです。

そして「おひとり様用」や「少ない人数用」の特別なケーキを考えるとき、「個数限定」「予約制」、あるいは「会員限定」などにするとさらに特別感・希少性が増しますね。

「希少性」はお客さんの購入意欲を増して売上を上げるポイントの一つです。

記念日には「名前入りケーキ」「メッセージカード」を添えるサービスも喜ばれますね。

ミスターチーズケーキ(ミスチ)は、個数限定販売で成功している例ですね。

商品が良いのは前提として、毎週決まった時間に販売し、個数限定にすることで、ネット上で話題を作っているのです。

ロバート・チャルディーニの「影響力の武器」にもある通り、「希少性」は人を動かす強力な要素の一つです。

また「会員制」はサブスクリプションビジネスに有効で、ビジネスの売上を大幅に伸ばす可能性のあるモデルです。

サブスクリプションの仕組みをうまく作れば、いろんな業種で一、二店舗で年商1億円を超えることも十分可能なことなのです。

 

次回のブログでは「集客」や「強みの拡大」について見ていきます。すでに売れているケーキ屋さんでも、マーケティングを学べばまだまだできることだらけです。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

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