もし毎日食べて良いおやつを挙げるとすれば、「ベリー」が必ず挙がります。ベリー類はおいしいだけでなく非常に栄養があるのです。
今回のテーマは、老化防止作用、抗がん作用、抗酸化作用のある「ベリー」です。
年齢とともに体は酸化しやすくなり、病気のほか、シミ、しわ、たるみなどの老化がさらに加速します。
その老化を遅らせてくれるのが、「抗酸化作用」を持つ食品の代表ともいえるベリー類です。
ベリーといったら「ストロベリー」「ラズベリー」「ブルーベリー」などがありますが、これらは全て他の食品よりはるかに高い抗酸化作用があるんです。
【なぜベリーは良いのか?】
ベリー類には高い抗酸化作用がありますが、それはベリーの「色素」に秘密があります。
たとえば、緑色の植物の葉には葉緑素(クロロフィル)がたくさん含まれます。その葉緑素は光合成の時に植物の体を酸化(劣化、老化)から守るために高い抗酸化力を持っています。
一方ベリー類は、果物好きな生物を惹きつけてなるべく広い範囲に種子をばらまくために、進化の過程で鮮やかな色になりました。
この色の成分が「抗酸化作用」を持っているのです。
これらと一緒で、ニンジンやサツマイモのオレンジ色は「βカロテン」、トマトの赤色は「リコピン」、ブルーベリーの青色は「アントシアニン」という色素の働きです。
どれも「色そのもの」が抗酸化物質として働きます。
これがわかると、野菜や果物を選ぶ時に「色の濃いもの=抗酸化作用の強いもの」を簡単に選べますね。
色の濃いものは抗酸化作用が強いですが、中でもベリー類の抗酸化作用は他の果物や野菜の約10倍(動物性食品の約50倍)にもなるのです。
冷凍のブルーベリーなどはスーパーで売っているので、それをおやつやデザートで食べるだけでも体の抗酸化力が高まります。
抗酸化力が高まれば免疫力もアップして、風邪などにもかかりにくくなるでしょう。抗酸化力が高まれば体が疲れにくくなるので、一日中ハードな仕事や勉強でも集中しやすくなりますね。
【ベリーと視力の関係】
さらに、杏仁豆腐などに乗っているゴジベリー(クコノミ)には、ゼアキサンチンという色素が含まれています。これが抗酸化作用が高いだけでなく、目の病気を予防する効果が確かめられているのです。
そしてカシスには、パソコンやスマホによる眼精疲労を緩和する効果が研究で確かめられました。
このカシスの作用はブルーベリーなどのに含まれる「アントシアニン」のおかげかどうかは、まだはっきり結論は出ていません。
仮にアントシアニンのおかげだとしても、ベリー類をジャムにするとアントシアニンの色素は97%も失われてしまいます。
ベリー類はの力を本当に体に取り込むには、ジャムにせずそのまま食べると良いですね。