パーソナルカラー診断というサービスがあります。一言でいえば「肌や髪の色を元にその人に合った色を教えるサービス」ですね。
パーソナルカラーを知ることで、自分に似合う服やメイクの色などがわかります。すると、顔がよりきれいに見られることで見た目の好感度が上がるのです。
パーソナルカラー診断だけだとそれほど大きな価値にはなりませんが、マーケティングの考え方を導入すると大きく価値を高めることができるのです。
逆に、価値を高めずそのままサービスを提供すると、低価格のまま忙しいけれど儲からないビジネスになりかねません。
今回はこのパーソナルカラーについ考えてみます。
「融合」して価格を上げる
パーソナルカラー診断を受ける場合、相場は数千円から1万円を少し超えるくらいです。
個人サロンの場合は診断に加えて、「なぜ似合うのか」「こういう点に気を付けて色を選ぶと良い」などの個別アドバイスもしてくれます。
これだけだとやはり大きなビジネスにはなりません。
ではどうするか、といえば、他のサービスと組み合わせれば良いですね。
たとえば「パーソナルカラー×婚活」で考えた場合、結婚相談所の会費は月額数千円から3万円くらいです。そこにお見合い料や成約料などが別途かかります。
このサービスの一貫としてパーソナルカラーを入れるのです。パーソナルカラーで似合う色を提案しその人の魅力を高め、成約率を高められればビジネスは拡大します。
あるいは、もう少し気軽に「パーソナルカラー×マッチングアプリ」と組み合わせても良いですね。アプリ利用者のオプションとしてパーソナルカラー診断のコンサルを入れるのです。
それによって似合う服装を提案し、さらにオプションで写真撮影、または撮影やファッションのアドバイスも組み合わせることで、魅力あるマッチング用写真が出来上がります。
似合う服装で出会えばその後もうまくいくかもしれないですね。
さらに、そこに会話術などのコミュニケーション講座も組み合わせたり、ダイエット法を組み合わせたりすることで、利用者の成功率はさらに高まるかもしれません。
「パーソナルカラー×ファッション×写真×コミュニケーション×ダイエット」です。
法人を稼がせる
あるいは、恋愛ではなくビジネスへ応用することもできるでしょう。
人と会うことの多い営業職や部下の信頼を得たい役職のある人などに、似合う服装やメイクのアドバイスをするのです。
さらに、美しく見える姿勢や歩き方、コミュニケーションなども組み合わせることができるでしょう。
人を動かすコミュニケーション術に見た目印象UPが組み合わされば、高いお金を払っても欲しい人はいるのです。
講座を作って提供してもいいですね。その際は、講座を受けたビフォーアフターの声が重要です。
はじめは5人の部下たちとのコミュニケーションがうまくできずギクシャクして、自分がいなくなると陰で悪口を言われていた。部下に仕事も触れず自分ばかり仕事を抱え、残業していつも帰るのは終電になる。
でも3ヶ月間この講座を受けたら気持ちよく部下に仕事を振れるようになり、毎日定時で上がれている。しかも部下から積極的に頼られるようになり、念願の昇進を実現できた。
といったイメージです。
さらに、「10名の営業チーム全体にコンサルして営業成績が5%上がった」などの実績を作れたら、その費用対効果がわかりますね。
個人を対象にする場合の費用は、「自己実現・なりたい自分になること」が主な目的です。その費用は月10万円も行けば十分高いサービスでしょう。
しかし法人を対象にした場合、その費用が高いかどうかは「お金につながるかどうか」で判断されます。
仮に営業成績5%アップの効果が300万円の利益だった場合、講座の費用は100万円だって安いのです。月額100万円の講座を3ヶ月や6ヶ月コースなどとして提供することもできますね。
「手段」ではなく「ベネフィット」を売る
パーソナルカラーを売りたいからと言って、パーソナルカラー単独で売る必要はないのです。パーソナルカラーを前面に出す必要もなければ、パーソナルカラーという言葉を使う必要もありません。
お客さんが欲しいのはパーソナルカラーという「手段」ではありません。その手段を使うことによって得られる恋愛やビジネスの成功といった結果(目的・ベネフィット)が欲しいのです。
ジョブ理論でいうところの、解決したいジョブ(用事)があるからそのサービスを雇うのです。
お客さんは似合う色を教えて欲しいのではなく、恋愛やビジネス成功といった目的達成をサポートして欲しいのです。
そしてその目的達成は、複数の要素と組み合わせる(融合させる)ことで実現できます。するとパーソナルカラー単独で使うよりはるかにその価値を高めることができるのです。
「売れる商品」→「売りたい商品」
売り方は、いきなり100万円の講座を提供せず、まずは売れる商品(フロントエンド:集客用商品)としてプレゼント付きの無料体験や数千円くらいの講座で集客します。
その受講者に対して売りたい商品(バックエンド:儲かる商品)としての高額の講座を案内するのです。
サービスをサブスク化して提供し、一旦終了後は継続的な情報提供や修了者同士のコミュニティづくりを行うこともできるでしょう。
するとさらに口コミで新規顧客を増やしたり、あるいはコミュニティから継続的な売上を上げ続けることもできますね。
いろんな要素と組み合わせる(融合する)ことで、パーソナルカラー単独では実現できないようなビジネスの可能性があるのです。
マーケティングを少し学ぶだけでもビジネス拡大の仕方を考えやすくなりますね。
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