最中といえば、あんこを皮で包んだお菓子です。
売れる最中を作ろうとしたら、おいしいものを作る以外では皮やあんこなど商品自体を多少変えるアイディアが多いでしょう。
しかし、それでは結局他と同じようなものになり売れる可能性はそれほど高くはなりません。一方、商品自体ではなくその「用途」を変えることでヒットした商品があるのです。
それが、お詫びの手土産としてヒットした「切腹最中」です。
この「用途を変える考え方」から売れる商品を作るヒントを得ることができるのです。
さらに、これまで「進化思考」でお伝えしてきた考え方もセットにするとこれまでにない「売れる最中」を考えることもできるでしょう。
お詫びの手土産「切腹最中」
切腹最中は多い時は日に7,000個も売れるというヒット商品です。
これは、お客さんがお詫びの手土産として取引先に持って行ったら相手先が「笑って許してくれた」そうで、そのエピソードが広まりヒットにつながりました。
そして人事異動の時期には、異動や退職する人がお世話になった人に「小さなお詫びと感謝を込めて」贈るケースもあるようです。
商品自体もこだわって作っておりおいしいですですが、それよりも「お詫びの手土産」というコンセプトと「切腹」という名前が他との最大の違いです。
商品で差別化したというより、用途がこれまでにないもので、かつ名前や形にユーモアもあり、多くの人に受け入れられた例ですね。
商品は変えなくとも「用途」を変えてみることで、同じ商品がヒットする可能性もあるのです。
ただ、これは偶然他とは違う新しいコンセプトで売れましたが、売れる商品を再現性を持って作り出すには進化思考が有効です。
進化思考/最中ケーキから皮専門店まで
たとえば進化思考の「変量」の考え方は、あるものの形を「変化」させることです。
たとえば、これまでにない巨大最中、細長い最中などができるでしょう。
あるいは何かに似せる「擬態」の発想も使えます。最中をおにぎりに似せて中に具を詰めることもできるでしょう。もかむすはTVで紹介されるほど話題になりました。
あるいは、ケーキに似せた最中もできますね。最中の皮にチーズケーキを挟んだ「ちーもな」やフルーツを乗せた「フルーツ最中」も人気ですね。
また「最中の皮専門店」は100種類以上の皮をそろえています。このように同じようなものを大量に集める発想は進化思考でいう「増殖」ですね。
進化思考を少し使うだけでも、TVで取り上げられるほどユニークで売れる商品を作れる可能性があるのです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。