失敗する訴求はhow中心だから売れなくなる

人は「ツール(How)」は欲しくない

商品やサービスの売り方を考える時、その商品の機能や特徴を強調する人が多くいます。

 

たとえば、

「この美容液には◯◯という最新の美容成分が入っています」

「このパンは国産小麦を使っています」

「このパソコンは8コアCPUと512GBストレージを搭載しています」

「この英会話スクールは日本人講師が指導します」

 

これらはすべてその商品やサービスの特徴・機能、つまり「ツール・手段(How)」です。これらを聞いて、その商品を欲しいと思うでしょうか?

一部には欲しいと思う人はいるものの、どうしたってそれは「一部」の人でしかないのです。¥

人が欲しいのは自分(Who)に合った素敵な未来(What)

これらはどれも、それが「誰に(Who)、何を提供するのか(What)?」が何も説明されていないのです。

この「誰に(Who)、何を提供するのか(What)?」こそが「訴求」と呼ばれるものであって、この訴求なしに特徴だけ伝えたって、「それが私にどう良いの?」と思われて終わることが多いんです。

売るのがうまくいかない人ほど、このように手段ばかり伝えます。つまり、「訴求」をしていないのです。

訴求を入れるだけで言葉が変わる

たとえば、上で挙げた例は、訴求を入れて下のように言い換えることができますね。

 

「この美容液には◯◯という最新の美容成分が入っています」

「この美容液は60代の年齢肌にピン!としたハリを与えます」

 

「このパンは国産小麦を使っています」

「このパンは北海道産の小麦を100%使っているので、ふっくらやわらかくて何もつけなくとも自然な甘味があります。もちろん、国産だから小さなお子さんにも安心して食べさせられます」

 

「このパソコンは8コアCPUと512GBストレージを搭載しています」

「このパソコンは反応が早いのでストレスなくネットをサクサク見られて、旅行の写真や動画もたっぷり保存して楽しめます」

 

「この英会話スクールは日本人講師が指導します」

「この英会話スクールは日本人講師が指導するので、日本人特有の文法や発音のミスを丁寧に教えてくれます。だから、ネイティブ講師に教わるより英語の上達が早いんです」

売れなかったモノが売れ出すとき

ここでは仮の訴求を入れて文を作りましたが、実際には「誰に、どんな価値を提供するか?」を事前に決めてから作ります。

自社の商品やサービスが、誰にとって一番喜んでもらえるのか?他社と比べてどんな価値をより大きく提供できるのか?なぜ、他社ではなく自社の商品を選ぶと良いのか?

これらを事前にリサーチして、考えて、それをまとめたものが「コンセプト」です。

このコンセプトが明確にできていれば訴求力はぐんと高まります。他社の商品ではなく自社の商品を選んでもらえる確率がグッと上がるのです。

闇雲に機能や特徴ばかりを伝えずコンセプトを明確にしてから訴求を作ると、今まで売れなかった商品やサービスでも大きく売れるようになることがあるのです。

コンセプト作りの考え方は、マーケティングに携わるなら絶対に押さえておきたいですね。

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