シャンプーといえば、ドラッグストアやスーパーやネットなど、どこにでも売っている日用品の一つです。
あまりにも種類がありすぎコモディティ化していますが、どうすれば「売れるシャンプー」を考えることができるでしょうか。
まず、「誰に、どんな価値を提供するか」を決めるために世の中にどんなシャンプーがあるのか見てみます。ドラッグストア、Amazon、楽天などで見つかりますね。
例えば、キーワードは下のようなものがありました。
世の中を調べてみる
中身や成分の性質
アミノ酸/炭酸/クリーム/ドライ/オイルイン/お酢/
弱酸性/ノンシリコン/オールインワン/無添加/天然由来/ボタニカル/濃密泡
機能
ダメージケア/スカルプケア/エイジングケア/ナイトケア/速乾
悩み
くせ毛/ストレート/薬用/ニオイケア/皮脂ケア/フケ/かゆみ
ボリュームアップ/ボリュームダウン/白髪染め
その他の特徴
メンズ/美容室専売品
これらを見て「誰に、どんな価値を提供しているのか」を考えたり調べたりすることができますね。それらを踏まえた上で「では、自社はどうするか?」が課題です。
では、自社はどうするか?
当たり前ですが、このシャンプーを使うと汚れが落ちます。髪がしっとりと潤い美髪になります、などと言ったところで売れません。男性用です、フケやかゆみに良い薬用です、天然由来のボタニカルです、などと言っても一緒です。
そのようなシャンプーだらけなので、大量の似たもの同士の中に簡単に埋もれて終わります。ではどうするかといえば、例えば下のような方法がありますね。
①「場面」で差別化する
②新しい「手段」を作る
①「場面」で差別化する
まずシャンプーを「場面」で差別化することを考えてみます。
たとえばシャンプーはいつするのかを考えてみると、夜する人もいれば、朝する人もいるでしょう。割合は夜の人が多いでしょうから、あえて逆の「朝専用」としてみます。
朝シャンプーするとなると、出勤前であまり時間がないことが考えられます。それならば、たとえばシャンプー後の乾かす時間を短縮する「速乾性」があると喜ばれるかもしれません。
「ドライヤー時間を◯%カット」する効果が認められれば、時間に余裕ができますね。「時間を生み出すシャンプー」という新しいコンセプトも可能です。
さらに、日中の紫外線は髪にダメージを与えます。だからこそ「UVカット機能」がついていれば紫外線への髪ダメージをカットして、美髪をキープしやすくなるでしょう。
紫外線をカットできればカラーの色落ちも抑えられます。
さらに、人によってはシャンプーの成分が肌につくことでニキビができてしまいます。特に洗い流しにくい背中に液がついて、シャンプーが原因の背中ニキビが発生します。
でも、お酢を使ったシャンプーなら背中ニキビの発生を防いでくれる効果があるのです。だから時間がなく洗い流しが不十分になりがちな朝でも安心して使えますね。
使うお酢をりんご酢や黒酢などにしても独自性を強めることができるでしょう。
このようにシャンプーを使う場面を「朝専用」とすることで、他にはない要素を組み合わせてオンリーワンを作る事ができるのです。
②新しい「手段」を作る
さらに、「速乾性」があればドライヤー時間を減らせます。
熱は美髪の天敵なので、ドライヤー時間を減らして髪への熱ダメージを減らせると、よりウルツヤ美髪に近づくことができるでしょう。
他のシャンプーが「天然・オーガニック成分で美髪へ」「クリーム、濃密泡で美髪へ」などと訴求している中で、「速乾で美髪へ」と新たなコンセプトを打ち出すことができるのです。
美髪になる「手段」として、アミノ酸、クリーム、ボタニカル、などいろんな手段がありますが、それらの中に「速乾」という新たな手段を加えるのです。
これまでのシャンプーはドライヤーに時間がかかってしまい、髪への熱ダメージは避けられませんでした。
でもこの「うるつや速乾シャンプー」ならドライヤー時間を◯%カットできるので、熱ダメージを◯%カットしてうるつや美髪を実現することができるんです。
といった感じです。
「髪がきれいになる」というゴール・目的は他のシャンプーと一緒でも、どうやってそれを実現するのか、How(手段)を変えるということです。
似たものだらけのレッドオーシャンであっても、アイディア次第で他にはないオンリーワンを作ることは可能です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。