商品の中身は他社と同じ/DtoCの独自資源とは

前回は「他社が真似できない独自資源」について書きました。

私は化粧品や健康食品のDtoCビジネスに携わっていますが、その場合の独自資源は何でしょう?

それは決して特別な「成分」や「処方」ではないのです。

DtoCの独自資源

化粧品や健康食品では販売ページ上では「独自成分」「独自処方」であったりを書いてある会社が多いですが、実際のところ成分や処方は他社に簡単に真似されます。

化粧品などは工場に製造を依頼して作るため、同じ工場が複数社の製品を作るのが一般的です。中身はほとんど同じで、パッケージだけ変えて別会社の別ブランドとすることは簡単なのです。

DtoC型ECの本当の独自資源は、それら表面に現れているものではありません。本当の独自資源は「データ」です。

中でも「顧客インサイト」と呼ばれるデータなのです。

「顧客インサイト」は真似できない

ECでは一人のお客さんの購入で多くのデータ取得が可能です。

どこに住んでいる、何歳の人が、GoogleやYahoo!やFacebookなどどの媒体に出した広告から購入したか、

その際にスマホから買ったのかPCから買ったのか、スマホならページ上に何分間滞在していたか、ページのどこ箇所をよく見ていたか、ページに訪れたのは何回目か、

購入商品は何で、購入は何曜日の何時何分何秒で、支払い方法は何で、配達完了の曜日や時間はいつだったのか、

購入後に送信したメルマガは開封したか、その他の商品も買ったのか、買ったとしたらそれは何曜日の何時何分何秒か、

同梱チラシやメルマガやHPなどどの媒体から買ったのか、買った後にどの程度リピートしたのか、最終的なLTVはいくらだったのか・・・・

データで売れる

このようなデータがあると、よりリピート率を高めたり顧客単価を上げたりする施策を打ちやすくなるのです。

広告はどの媒体に出すと良いのか、どのようなコピーやクリエイティブを使うのか、商品価格はいくらに設定すると最もリピート率やクロス商品販売率が上がるのか、メルマガを送る最適なタイミングはどこか。

これらを個人の感覚で判断しなくともデータを見ればわかります。

そしてこのようなデータの蓄積は他社に真似されない独自資源となり、新たな利益を生み出す源泉となるのです。

オンラインのビジネスなら「顧客インサイト」を集め続ける、オフラインのビジネスでも「独自資源」を強化し続け、可能な限り「顧客インサイト」を集め続けるといいですね。

飲食店でもその他の実店舗でも、LINEなどを使って顧客情報を集めることは必須です。そして集めた情報を新商品の開発やセールスなどに使えます。

そうすると、時を経るほどビジネスの基盤がより強固になり持続可能な仕組みができあがっていきますね。

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