耳栓といえば、耳に入れて音を抑える道具です。
基本的な機能は音を抑えるだけなので、差別化はあまり考えられないように見えますね。
しかし、考え方によって他より売れる耳栓を作ることは可能なのです。では、売れる耳栓を作るのにどのように考えることができるのか。
今回は売れる耳栓の考え方について見ていきますね。
世の中の耳栓を見てみる
まず、世の中にどんな耳栓があるかから調べます。主に形の違いで何種類かありますね。
■ふつうの耳栓
■三層構造、ジーンズなどに付けられるケース付き
■独自のデザイン
形を多少変えたところで、売れる耳栓は簡単にはできません。そこで、そもそもなぜ耳栓を使うのか、その目的を考えてみます。
耳栓を使う主な目的は下のようなものがありますね。
① 勉強や仕事に集中
② 睡眠
③ 騒音を抑える
④ライブや楽器演奏の大音量を軽減する
「何にでも使える」ことを目指すと普通の耳栓になってしまいます。他との違いを作るには特定の目的に特化するのが良いですね。
するとお客さんの悩みや願望がわかりやすくなり、商品の機能でも他との違いを出しやすくなるのです。
音楽特化/音質を犠牲にしない耳栓
たとえば、ライブや楽器演奏の大音量を軽減する耳栓で「音質を犠牲にしない耳栓」があります。
ふつうの耳栓だと音がこもってしまいますが、この耳栓なら耳に届く音量を減らしながらもクリアな音質を保つのです。
音楽を楽しみたいけれど音量は抑えたい人からは「選ばれる理由」があるので強いですね。
特定の悩みや願望を持った人たちのことをよく知っているからこそ、このような商品ができるのです。
睡眠特化/メンタルに効く耳栓
あるいは、睡眠に特化した「耳ほぐタイム」も人気です。
耳栓が暖かくなるのでリラックスしやすくなり、安眠を誘ってくれるのです。
特に寝つきが悪い人の場合、気持ちがザワザワして寝付けないことがあるものです。
耳を温めることは気持ちを落ち着かせる効果があり、騒音防止効果と合わさって心の乱れを抑えます。これで寝付きの悪さの改善が見込まれるのです。
安眠を妨げるのは音だけではありません。精神的な原因が安眠を妨げることもあるのです。
そこまで課題を広く捉えたから未充足のニーズが見つかり、そこにアプローチしてヒット商品になりました。
特定に目的に特化して、特定の人たちの悩みや願望を探っていけば、このようなアイディアを出せる可能性が高まりますね。
世の中にはまだまだ満たされていないニーズがたくさんあります。耳栓のようなコモディティですら、特定の目的に特化することで売れる商品を作ることができるのです。
世界は完璧ではありません。全てのものには改善の余地があります。
アイディア次第でこれまでにない新しい価値を作っていくと、世の中はもっと面白くなりますね。