紙のマーケティング/「売れるティッシュ」を考えるマーケティング思考入門

今回は「マーケティング思考」について、マーケティング初心者の方へ向けて簡単に書いてみます。

【企画】

まず、ティッシュはスーパー、コンビニ、ドラッグストアなどいろんなところで売っています。

 

それらと同じような品質のものを、同じようなデザインで、同じような価格にしても、他の商品より売れるようにはなりません。

 

ティッシュほどのコモディティ(ありふれたもの)であれば、何らかの差別化をするのが面白いですね。

実際にできるかどうかは一旦置いておいて、マーケティングを考えるために売り方を考えてみます。

【リサーチ】

まず、一般的なティッシュの一人当たりの消費量はわかりませんが、『平均よりも多く』利用するのはどんな人たちなのか考えてみます。

たとえば、鼻炎の人、花粉症の人、夜のお仕事の人、医療従事者、こどもがいる家庭、介護施設、などがあるかもしれません。

たとえば、その人たちの中で「通常売られているティッシュの不満」は何かないかを考えてみます。(本来は考えるのではなくリサーチします)

花粉症や鼻炎の人の場合、何度も鼻をこするので「ザラザラした素材だと鼻が痛くなる」という不満があるかもしれません。

そんな人には、多少値段が上がっても通常より柔らかさを増したティッシュが売れる可能性がありますね。

もちろん、ターゲットとする人たちが本当にそのような商品があったら買うかを調べる必要はありますし、その人たちのおよその人数(市場規模)も知っておく必要がありますね。

ある程度の大きさの企業なら、需要はあっても市場規模が小さければ商品化しない方が良いかもしれません。

【商品開発】

そしてもちろん、「商品名」「価格」「デザイン」もマーケティングの重要な要素です。

いくら中身は良くても商品名やデザインが悪いと良さが伝わりにくくなり、価格が高すぎると売れなかったり、安すぎると価値を感じてもらいにくくなったり、売れても利益が残りにくくなったりするでしょう。

「値決め」はマーケティングのかなり重要なポイントですね。

【広告】

次に、仮にこのような商品を作ったとして、どこで、どうしたらより売れるのかを考えます。

たとえば、花粉症や鼻炎の人がターゲットであれば、スーパーやコンビニよりドラッグストアに置いた方が売れるかもしれません。

実際にいろんな店舗ごとの売り上げデータを見てみれば売れる傾向がわかるので、どの店舗により注力すべきかがわかりますね。

またティッシュではそれほどやらないかもしれませんが、仮にネットで販売するとしたら媒体選びも必要ですね。

Facebook広告だとユーザーが自分の年齢、性別、居住地、趣味嗜好などを登録しているので属性ごとのターゲティングがしやすいですし、YouTubeであればストーリー性のある動画コンテンツで訴求できます。

スマートニュースにバナーを張っても良いですし、Yahoo!やGoogleで「花粉症」や「鼻炎」の検索連動型で広告もできるでしょう。インスタでの検索も有効かもしれません。

購入者に定期販売するとしたら平均何回買ってくれるかでLTV(顧客生涯価値)がわかるので、CPA(顧客獲得単価)をLTVより下げられる媒体を見つけたりクリエイティブのテストしたりを繰り返すことになりますね。

【リピート・クロス】

そして、顧客に商品を気に入ってもらえたら「リピート」してもらえるようになるでしょう

ティッシュを定期販売すると同時に「花粉症や鼻炎の情報提供」という付加価値をつけると他社と差別化しやすくなりますし、顧客ニーズに添っていればリピート率も上がるでしょう。

そして、リピート率が上がればクロス商品も考えることができますね。(ネットで販売できれば顧客リストが手元に残るので、同じ人に繰り返しセールスが可能です)

「花粉症」や「鼻炎」の人でであれば、医薬品も買ってくれるかもしれません。

特に、「花粉症」は腸内環境が悪いと症状がひどくなりやすいことを教育すれば、腸内環境を良くする乳酸菌サプリや、納豆やヨーグルトなどもクロス商品の候補になります。

さらに、睡眠の質が低かったりストレスが強かったりすると腸内環境が悪化します。そのため、睡眠の質を上げる寝具やストレスをやわらげるラベンダーなどのハーブも売れる可能性がありますね。

花粉症の人専用ティッシュとして、「ティッシュと乳酸菌サプリとラベンダーのセット売り」なんていうのも面白いかもしれません。

もちろんこれらはすべて自社で作る必要はなく、他社商品をアフィリエイトしたって良いでしょう。

リピートとクロス商品で顧客単価が上がれば、LTVがさらに上がるので広告費をより多くかけてビジネスを拡大できる可能性が広がりますね。

【マーケティング思考の練習】

これらはただの「想像の話」であって現実のものではありませんが、マーケティングの考え方をあちこちに入れています。

・どうしたら売れる商品を作れるのか?(企画)

・どうしたら最初に買ってもらいやすくなるのか?(新規獲得・広告・プロモーション)

・どうしたらリピートしてもらいやすくなるのか?(リピート)

・どうしたら顧客単価をあげられるのか?(クロス)

さらに詳しく書くこともできますが今回はこの辺にしておきます。

マーケティングを学びたい方は参考にしてみてくださいね。

ありがとうございました。

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