今回は最近読んだ本から、ダークホース「好きなことだけで生きる人」が成功する時代の紹介です。
早速ですがこの本のポイントは、
■「標準化」された成功ルートを抜け出そう!
■自分の強みを知って、自分の強みに適した戦略を選べ!
■それが人生で本当に充実を感じながら成功している人たちの生き方だ。
ということですね。
目次
「標準化」の時代
これまで世界はみんなで同じことをやって、みんな同じ基準で評価される「標準化の時代」でした。
産業革命の頃、工場ではみんなで同じ作業をして、指示されたことを少しでも早く正確にこなすことが良しとされました。まるで個性のない”歯車”です。
優秀な工場作業員を育てるために考え出された教育も、みんなで同じ勉強をして、与えられた問題に正確に答えることが良しとされています。優秀な”歯車”を作る工場です。
そして産業革命の頃に作られたこの教育システムは、ほとんど形を変えずに現代にも引き継がれているのです。
学校という名の工場
現代の学校は、ある意味、工場なのです。
入学してから卒業するまで、一定の基準に沿った”製品”を世の中に送り出す装置です。ここでいう一定の基準とは、成績であり、単位です。いずれも数字で表すことができますね。
数字が同じなら評価は同じとみなすことができるんです。数字以外の「個性」は卒業には関係ありません。
それぞれの人には、優しさや音楽や運動などいろんな個性があるのに、そういう数字で測れない個性は無視して一つの同じモノサシで能力を測ってその人の優劣を決めていきます。
このような「標準化されたシステム」を良いものだと無批判に信じるから、個性が軽視されてしまうのです。
「点数の高い人間は優れた人間だ」という考えはある種の洗脳に過ぎません。
「丸つけ」という非人間的行為
僕個人の学校時代の経験でいえば、「丸つけ」という作業がものすごく苦痛でした。
誰かが作った問題という狭い枠の中で、誰かが作った正解に、自分を曲げて迎合する感じが、たまらなく嫌なんです。
人の手のひらの上で転がされているような、糸で操られているような感じがして、自由を奪われて、個性をつぶされて、自分が自分であることは悪であるとみなされる感じが嫌なんです。
自分自身だけでなく、人の丸つけも同じです。「正しい答えがただ一つ存在する」という前提を無批判に受け入れさせて、相手の個性を無視して、相手を機械のように見ているところが嫌なんです。
「丸つけ」などという非人間的行為は、もう一生やりたくないことの一つですね。
ロボットだから「代替可能」
それに、以前経験した派遣登録も苦痛でした。
タイピングをして一定時間内のタイプの正確さを測り、希望の勤務地、勤務可能な曜日や時間、年齢や性別を記入する。
その条件を元にどこかの会社の審査を受けることになるんです。
これらの要素はどれも「代替可能」なものでしかありません。言い換えれば、それは自分でなくとも良いのです。
同じ数値や同じ勤務可能時間ならば、100人全て同じ評価を受けるのです。
人をまるでロボットかのように扱うこの非人間的な派遣のシステムに強烈な違和感を感じて、速攻で仕事を断ったことを覚えています。
「人と違う」に価値がある
今は「標準化」ではなく「個人の力」が重要な時代です。
世の中はあらゆるものがすでに出来上がっています。
企業で新商品やサービスを作ろうとしても、人と同じことをして評価されてきた人たちは結局は他社と同じようなものしか考えつかないことが多いんです。
それでは経済が停滞するし、世の中は面白くなりません。
だからこそ、人とは違う発想ができることの価値が急速に高まっています。
人と同じことで評価される「標準化の時代」から、人と違うことで評価される「個別化の時代」へとシフトしてきているんです。
与えられたデータを分析してみんな同じ結論に至るMBA(経営学修士)より、人と違う個性を発揮できるMFA(美術学修士)の価値高まっているのも当然ですね。
岡本太郎 重工業
ただ、本当に個性的な人は学校へ行ってアートの修士号を取る道を歩みません。そういう人と同じ道を取らず、自分の手で道を切り開いていくんです。
人に勝つより「最高の自分になる」
いつまでも人が作った枠組の中で、人の基準に従って、人と同じルートで、人と同じ成功を目指す必要はありません。
人と同じことをして勝ちを目指すのではなく、「最高の自分になること」を目指す方が自分の成功に近づくし、何よりも充実して楽しいんです。
「成功」の形は一つではないのです。
会社で出世する、お金をたくさん稼ぐ、結婚する、子どもを持つ、車やマイホームを手に入れる。
誰にとっても共通の成功法則はありません。あなたにとっての成功法則があるだけです。
通常の道は選択肢の一つに過ぎない
それぞれの人の個性が違うので、個性の生かし方も違うのです。
既存のゲームのルールを破ったて良いのです。寿司屋になるのに寿司屋で10年修行しなくたって、YouTubeで学んで半年で開業したった良いのです。
社長になるのに会社で昇進を目指さなくとも、さっさと自分で起業・副業すれば良いのです。
通常の道は選択肢の一つにすぎません。
:スタンフォード大学教授 ティナ・シーリグ
他の誰とも違う自分自身を存分に生かして「最高の自分」になるために、人と同じ道へ進んで人と同じ成功を目指してはいけません。
あなたには、あなたの好きなことをして、あなただけが成功できる道があるのです。
この本は改めて自分自身の生き方を見直すきっかけになりますね。