「正しい座り方」を知っていますか?
座り方なんて別に気にしていないし、どうでも良いかもしれません。
しかし、座り方を変えるだけで、肩コリ、冷え性、便秘、むくみ、目の疲れ、疲労感、眠りが浅い、太りやすい、などの不調が治ることもあるのです。
逆に言えば、いま体に何らかの不調を感じているなら、その原因の一部は「座り方」が原因かもしれません。
正しい座り方をちょこっと学んで習慣化すれば、今後数十年にわたって体の調子を上げられる可能性があるのです。
難しい話は抜きにしして、サッと学んですぐ実践。あとは習慣化。ぜひ試してみてくださいね。
イスの「正しい座り方」
まず前提として、体とは骨や筋肉などで作られた「構造物」です。建物と同じように、構造的に無理な使い方をしていると一箇所に負担がかかって歪みます。
その結果、上で書いたような肩コリ、便秘、太りやすいなど体の不調が起こるのです。
ではどうするか>
正しい座り方の基本を一言でいうと「坐骨を立てること」です。わかりやすく言えば、正しい座り方とは「座ってバンザイした時の姿勢」です。
正しい座り方
「座ってバンザイした時の姿勢」
これだけ覚えておけば他に難しい話はいりません。
実際にやってみると背筋がスッと気持ち良く伸びるのがわかるはずです。
行動を習慣化するスキル
あとはこの姿勢を習慣化すれば完了です。
習慣化のスキルには心理学や脳科学を使った多くのテクニックがありますが、最も効果があって簡単なのは「if then(イフゼン)プランニング」です。
「もしAという状況になったら、Bを行う」というルールを自分に課し、あと繰り返すだけで習慣化は完成します。
たとえば、「もし椅子に座ったら、バンザイをして姿勢を正す」というルールを作って、毎日何度も繰り返します。
初めのうちは次第に姿勢が崩れてきます。でも、それでいいのです。1日に何度も繰り返すことで、次第に正しい姿勢で座れる時間が伸びてきます。
いきなり10分や30分正しく座り続けられる必要はありません。まずは10秒でもいいのです。行動のハードルを最小限まで下げたほうがスタートしやすく、習慣化もしやすくなります。
気づいたら勝手に時間が伸びているので、まずは10秒、試すところがスタートですね。
これで習慣化が完成すると今後数十年間にわたって体の調子が良くなるかもしれないですね。
理想のイスの高さ
机を前にして正しい姿勢で座った時、机にヒジを乗せて角度が90度になるのが理想です。
下の図の真ん中ですね。
これが体に負担の少ないイスの高さです。
その時にもしイスが高すぎると感じたなら、イスの下に高さを調節するための「足置き」を置いておくといいでしょう。
段ボールでもクッションでも高さが合えばOKです。
パソコンを使うのなら、視線を下げないようにパソコンスタンドがあると良いですね。Amazonなどで手に入ります。
このパソコンスタンドがあるのとないのとでは姿勢は全く違ってきます。
わずか数千円の投資で医療費数十万円の削減や、体の不調による生産性やQOLの低下を防ぐこともできますね。
ソファーの座り方
最後にソファーについてお伝えします。
そもそもソファーは座るためのものではありません。
ソファーは座るためのものではなく、体をあずけて横たわるためのものなのです。
ソファーは姿勢を正して仕事や勉強をするのには向きません。ソファーを使う時は姿勢は気にせず、そのままゆったりしていれば良いですね。
脳科学の研究によると、「3週間に7回、同じことを脳にインプットすると、記憶として定着する」ことがわかっています。
そうすると、その後は特に意識しなくとも続けることがはるかにカンタンになるんです。まるで毎日の歯磨きをするかのように、姿勢を意識することが当たり前のこととなるでしょう。
ぜひ一生モノのスキルを身につけてくださいね。