高血糖を防ぐには/アンチエイジング実践講座

前回は老化スピードを上げてしまう「糖化」について書きました。

体を糖化させるような生活習慣を続けていると、シワ、たるみ、くすみ、乾燥が起こり老け見えの原因となるのです。

言い換えれば、体を糖化させると早く老けるということです。

今回はそんな糖化を減らす対策について見ていきます。

日常のちょっとした習慣を見直すだけで老化スピードを遅らせることができるのです。

言い換えれば、日常のちょっとした習慣を見直すだけでより長く若々しくいることができるのです、

◎糖化対策①:食後の高血糖を防ぐ

糖化の主な原因は「①食後の高血糖」「②AGEsの多い食品」でした。

そのため、糖化が進むのを防ぐには「①食後の高血糖を防ぐこと」「②AGEsの多い食品を減らすこと」の2つが大切だということですね。

食事の摂り方やメニューなどを少し工夫するだけでも効果があります。

できることから、一つでも良いので毎日の生活に取り入れていくと良いですね。

■低GI値食品を選ぶべき?

食事の後に血糖値が一時的に上がるのは体の正常な反応です。

でも血糖値の上がりすぎや上がったまま下がらない状態は、糖化を進めてしまいます。

食後に血糖値を上げにくくするために、GI値(グリセミック・インデックス値)の低い食品がお勧めだと聞いたことがあるかもしれません。

GI値は血糖値の上がりやすさを示すもので、GI値の高い食品を食べるほど食後の血糖値が上がりやすくなります。

出典:meiji

 

主な食品のGI値

血糖値を上げにくくするために、できるだけ低GI値食品を選びましょう。

 

というのは理屈では確かにそうなのですが、実際に低GI値食品を選んで食べるのはかなり面倒というのが本音ではないでしょうか?

実際のところ、低GI値食品を勧めている医師や栄養士が自分自身も実践しているとは限りません。

ご飯、パン、麺類(パスタ、ラーメン、うどん、そば)、ピザ、スイーツなど、全てを絶ってしまったら食事の楽しみが大きく減ってしまいますね。

食事の楽しみを減らしすぎるとストレスがたまり、かえって健康を損ないます。

そこで役立つのが、「糖質を食べない」のではなく「糖質を食べても血糖値を上げにくくする」方法です。

■血糖値を上げにくくする食べ方

食事をすると多かれ少なかれ血糖値は上がります。

血糖値が上がること自体は体にとって必要なことですが、上がり方を緩やかにすることが大切なのです。

そのためには「食べる順番や食べ方を工夫する」ことがお勧めです。

【ステップ1】 野菜から食べる

まずは「野菜から食べる」ことで血糖値が上がりにくくなります。

その際、イモ類やニンジンは糖質が高めなので、ほうれんそうやレタスなど葉物野菜がおすすめです。

ほうれんそうは抗酸化効果も高く、体を酸化しにくくしてくれる働きもあります。

あるいは、ワカメや豆腐やほうれんそうの入った味噌汁でも良いですね。  

ただし、ほうれんそうは「ゆでる」とビタミンCなどの栄養が流れてしまいます。

汁まで飲む味噌汁などは別として、熱を加えるにしても1分程度が良いでしょう。あるいは20分ほど水に浸すと「生」で食べることができます

20分以上だと栄養素が流れ落ちてしまいますが、20分くらいだと栄養素は残り渋み(シュウ酸)が取り除かれるちょうど良い時間なのです。

【ステップ2】 ご飯やおかず(パンや麺類も含みます)

ご飯やパンなどの炭水化物は、オイルと一緒に食べると血糖値は上がりにくくなります。 

ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリションに掲載された論文によると、パンだけを食べた場合は食後血糖値は急上昇するものの、パンをバターやオリーブオイルなどと一緒に食べると血糖値の上がり方はゆるかになることが示されました。

 

出典:AJCN

 

 ■パンを食べたときの血糖値の変化

出典:The American Journal of Clinical Nutrition

 

バターは特にAGEsの多い食品の一つなので、オイルを使うのなら「エクストラ・バージン・オリーブオイル」が良いでしょう。

「エクストラ・バージン・オリーブオイル」は絶対おすすめのオイルです。

「オリーブオイル」では効果が薄れてしまうので、必ず「エクストラ・バージン・オリーブオイル」を選んでください。

パンやパスタやサラダなどにも使えるので、常備することをお勧めします。   

ご飯にはオリーブオイルを直接かけても合わないので、その場合は「海藻」がお勧めです。

2017年に発表されたアメリカのタフツ大学の研究によると、マグネシウムを多く摂ると2型糖尿病の発症率が15%低下することが示されました。

特に白米を食べている人にその効果が高いとのことです。

マグネシウムは海藻や豆類、卵、キノコなどに豊富です。ワカメ(海藻)と豆腐(豆類)入りの味噌汁でも良いでしょう。

【ステップ3】 食後の散歩(できる場合のみ)

血糖値は食後15分以内に上がるので、それまでに軽く歩くだけでも血糖値を上げにくくできるのです。

 

また歩くことは「足の運動」のように見えますが、実際には「全身運動」の一種です。

そのためよく歩く人は体がバランスよく引き締まり、しなやかで美しい体型になれるのです。

また着地のたびに骨に圧力がかかるため、骨密度が上がり骨粗しょう症の予防にもつながります。

おまけ/筋肉UPで若返り

ウォーキングや軽い筋トレで筋肉を適度に鍛えることは血糖値対策にも有効です。

筋肉は血糖をためる役割があるので、筋肉が多いと血糖値が上がりにくくなるのです。

逆に年齢や運動不足などで筋肉が減ってくると、血糖値が上がりやすくなり老化を促進するAGEs増加につながります。

筋肉が減るとAGEsが増え「シワ」なども増えるのです。

言い換えれば、筋肉が減ると老けるのです。

筋トレとしては週2回の「腕立て」「腹筋」「スクワット」で十分でしょう。   

特に「スクワット」は体の中で特に大きな太ももの筋肉を鍛えるのに有効です。腕やお腹の小さな筋肉より、大きな筋肉を鍛えた方が効率が良いのです。

スクワットはまずは10回もやれば良いので、ぜひ習慣化すると良いですね。

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