ハーバードが出したダイエットの「正解」/アンチエイジング実践講座

「カロリーを減らして運動すれば痩せますよ」

こんな単純な、かつ科学を勘違いした回答をする人は多いかもしれません。

そもそも、カロリーと体重はほとんど関係ないですし、運動に痩せる効果はほぼありません。

それに、同じものを食べてもどれだけ体に吸収されるかは腸内細菌のバランスなどによって個人差が大きいのです。

カロリー計算は無駄な努力で終わることが多いでしょう。

カロリーゼロのダイエット食品やドリンクに入っている人工甘味料は、腸内環境を乱してかえって太りやすくする可能性もあるくらいです。

また、ダイエット法の基礎となるサイエンスの研究論文にも「クオリティ」があります。

「クオリティ」の低い論文や意見は信頼度が低いので、それを信じてダイエットを行ってもうまくいかないことが多いのです。

ダイエット法の「信頼度」

研究として1番信頼度が高いのが「メタアナリシス」です。数年や数十年にわたる世界中の複数の研究論文を横断的に調べ上げて、結論をまとめる方法です。

【科学的根拠の強さ】 出典:ウィキペディア

 

その下の信頼度には数千人数年間調べた間違いの可能性の低い論文や、数十人を数ヶ月調べた小規模な論文などが続きます。

そして最も信頼度が低いのが「専門家の意見」です。医師や学者の個人的見解です。TVで医者が言っていた、などもここに入ります。

専門家でない人の意見や口コミの信頼度は動物実験並みかそれ以下です。ダイエットに成功した人の体験談などはここに入ります。

サンプル数1や2で、かつ正確な記録もせず、間違いの可能性の検証もありません。

他のダイエット法はもういらない

一方、今回紹介するハーバード大学のダイエット法は「メタアナリシス」に限りなく近い研究です。

12万人もの人たちを20年間もの長さにわたって調査し続け、非常に高い精度で「太る人」と「痩せる人」の違いについて結論を出したのです。

流行りのダイエット法の一つとして、他の方法と同列に扱われるようなものではないのです。

 

しかし、多くの人は専門家の意見や他人の口コミなど信頼度の低い方法を信じてダイエットを行ってしまいます。

その結果、いつまでもうまくいかず、いつまでも効果的なダイエット法を探し続けることになるのです

「正解」はすでわかっています。

糖質制限、プロテイン、酵素、運動など、あれこれ迷って最新のダイエット法を試す必要はありません。

専門家の意見や周りの口コミはどうでも良いので、さっさと「正解」を学んで行動して望む結果を出していくと良いですね。

ダイエットの「正解」 

その研究の基本的な考え方は下の通りです。

【基本的な考え方】

■ハーバード大学が20年間に渡って12万人以上を調べた研究によると、「食事を減らす」「運動を増やす」というダイエット法は意味がない。

 

■体重は遺伝子の「セットポイント」によって決まってくる。このセットポイントを下げることができれば体重が自然に減っていきます。セットポイントの下げ方は以下の通り。

 

■ハーバード大学で確かめられたダイエット法の要点

1. 加工食品と精製糖を減らす。

2. 野菜とフルーツを増やす。

3. 質の良いタンパク質をとる。

4. プチ断食を行う。

これらを行うと1ヶ月に2~3kg痩せていく。

 

結論は「加工食品や精製糖(砂糖など)を減らして、野菜、フルーツ、肉や魚を食べましょう。そしてプチ断食を行いましょう。」以上です。

カロリーや運動の話は出てきません。

主なポイントは「減らすべき食品」「おすすめ食品」「プチ断食」の3つです

食事がダイエットの基本であって運動や睡眠などはおまけです。下で詳しく見ていきますね。

 減らすべき食品/加工食品と精製糖

①加工食品

原材料がどんな形かわからないもの/高温で加熱したもの/添加物が多いもの。

加工食品には脳に刺激を与える塩分や脂肪分が多く含まれます。その結果、加工食品を食べると脳がもっと欲しくなり無意識のうちに食事量が増えて太ります。

ファストフード、加工肉(ハム、ベーコン、ソーセージ)、ラーメン、ピザ、菓子パン、シリアル、スナック、揚げ物(唐揚げ、ポテトチップス、フライドポテトなど)   

②精製糖

砂糖が入った甘い食べ物や飲み物すべて。果糖ぶどう糖液糖もNG。

精製糖は血糖値を急上昇させ太りやすくする効果があります。

お勧めの食品/野菜・フルーツ・タンパク質・オイル

①野菜とフルーツ

特に葉物野菜はお勧め。ほうれん草、レタス、キャベツ、ブロッコリーなど。アボカドやトマトもお勧め。

フルーツは柑橘類やベリー類が特にお勧めです。     

 

②質の良いタンパク質

発酵食品の納豆、味噌、キムチ、ヨーグルト(プレーンに限る)。   

加工していない肉、魚、サバの水煮、たまごなど。   

サバの味噌煮は砂糖が入っているので、サバの水煮の方がお勧めです。

粉末に加工されたプロテイン(タンパク質)を摂る必要はありません。そもそも、粉末状のプロテインには精製糖(砂糖や人工甘味料)が多く含まれています。

プロテインは肉、魚、卵、大豆などで摂れば十分ですね。

 

③質の良いオイル

 エキストラバージンオリーブオイル、素焼きナッツ、魚油(サバの水煮など)

お勧めはAmazonで買える「ガルシア エクストラバージンオリーブオイル」です。

プチ断食/1日3食は必要ない

1日3食しっかり食べると太りやすくなります。

そもそも、生物進化の過程で見ると人の体は1日3食食べないと健康を維持できないようには作られてはいません。

食事は1日1食か2食で十分です。

朝食を抜くことで痩せ体質になり、肌も綺麗になっていくことが確かめられているのです。

 

【プチ断食のやり方】

・夜から昼にかけて約16時間食事なし。

例:夕食は午後8時。次の食事は午後12時

・断食中は水、お茶、ブラックコーヒーなら飲んでOK。どうしても空腹なら「素焼きナッツ」もOK。

(コーヒーは痩せやすくなる成分が多いのでお勧め)

・昼と夜は好きなだけ食べていい(加工食品と精製糖は減らす)

  

【おやつ】

おやつには質の良い脂肪豊富な素焼きナッツやカカオ75%以上のチョコレートならOK。その他、りんごやバナナやベリーなどのフルーツもおすすめです。

 

【チートデイ】

食じを減らす食事制限ダイエットは、代謝が落ちて痩せにくくなるのでNGです食事の量を減らすのではなく、「太りやすいものを減らす」「太りにくいものは減らさなくて良い」のです。

そのためにも、1週間から10日に1回チートデイをあらかじめ決めて1~2食は何でも食べていい日にすると良いですね。

そうすると、上で説明した食事法やプチ断食を続けやすくなり痩せるのが簡単になるでしょう。

 

睡眠と運動/痩せる体の土台づくり

睡眠が7時間以下だと食欲が増え太りやすくなるので注意が必要です。

また、寝る前の甘いものや高脂肪のものは眠りを邪魔して「太り体質」を作るのでNGです。

1日最低30分程度のウォーキングで夜眠りやすくなるので習慣化すると良いですね。通勤や買い物などでの徒歩も含んでOKです。

仕事や勉強でも1時間以上椅子に座り続けると太りやすくなります。1時間に1回、1、2分でも動くだけで体重は減りやすくなるのです。

【痩せない習慣 VS 痩せる習慣】

食事の量は減らさなくても、太る食べ物は減らさないと痩せません。以下の方法で少しずつ実行すると良いですね。

 

【痩せないダイエット法の例:回数を減らす】

毎日スナック菓子を食べていたのを週3回に減らす。これだと一時的に痩せてもすぐリバウンドするのでNGです。

 

【お勧めの方法:置き換える】

毎日スナック菓子を食べていたのをナッツに置き換える。これで体重のセットポイントも下がるのでリバウンドが起こりにくくなります。

 

例えば、下の食事はダイエット向きではありません。 

ブラックコーヒーやサラダ、目玉焼きなどはOKですが、ベーコンやソーセージなどの「加工肉」はNGです。

それにプレーンヨーグルトはOKですが、砂糖や果糖などの入った「甘いシリアル」はNGですね。

 

何が「避けるべき食品」で何が「お勧めの食品」か知ることで食事を選びやすくなりますね。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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